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親の家は建て替えかリノベか|築年数と耐震で分かる費用の分かれ目

親の家を建て替えるか、リノベで住み続けるか迷っている人向けの記事です。1981年と2000年の区切り、自治体の無料耐震診断と補助、総額の比べ方、2026年の期限を公的データで整理しました。営業に会う前の準備に使えます。

親の家は建て替えかリノベか|築年数と耐震で分かる費用の分かれ目

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お盆に実家へ帰ったら、廊下のきしむ音が前より大きくなっていた。「この家、大きな地震が来たら大丈夫なのかな」。

そう思っても、建て替えるのか直すのか、誰に聞けばいいのか分かりませんよね。最初はみんなそうです。

この記事でわかること

  • 実家が建った年から、地震への強さの目安がわかる
  • 建て替えとリノベの総額を、同じ物差しで比べる方法がわかる
  • 営業の人に会う前に、無料でできることがわかる

この記事の結論

見積もりを取る前に、実家の「強さ」と「土地の条件」を調べましょう。耐震診断は無料の自治体もあります。

  • 確認済証や登記簿で、建った年が 1981年・2000年のどちらより前か を確かめる
  • 市区町村の 無料耐震診断 に申し込む
  • 役所で 家の前の道路の幅と接し方 を確かめる

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結論から言うと、分かれ目は築年数そのものより「診断の結果」と「あと何年住むか」です。

2000年6月以降の家なら、設備や間取りを直すリノベが合いやすい。1981年5月以前の家なら、補強と建て替えの両方の見積もりを並べてから決めるのが近道です。

設計の先生
設計の先生

建て替えかリノベかは、家を見てもらってから決めても遅くないですよ。診断の結果が、営業の話を聞くときの物差しになります。

この記事の目次
  1. 実家はいつ建った?1981年と2000年で、地震への強さが3段階に分かれます
  2. 耐震診断は無料の自治体もある。補強の前に何をする?
  3. そもそも建て替えられる土地?家の前の道路を見ておきましょう
  4. 総額はいくら?建て替えとフルリノベを同じ物差しで比べる
  5. あと何年住む?継ぐ人と売る予定で、答えが変わります
  6. 契約の前にやる順番と、2026年の期限
  7. この記事のまとめ
  8. 次にやること
この記事に出てくる言葉 5個・押すと意味が出ます

本文の点線の言葉こんなふうに押すと、ここに意味が出ます。も、押すと意味が出ます。

  • 付帯工事費家の外側や準備の工事のお金。水道やガスを引き込む工事、地盤の補強、古い家の解体などです。本体とは別に必要になります。
  • 住宅ローン控除住宅ローンを組んで家を買うと、年末のローン残高に応じて、所得税などが一定の期間安くなる制度です。
  • 坪単価建物の値段を広さ(坪)で割ったもの。1坪は約3.3㎡で、畳2枚分くらいです。会社によって「どこまで含めた値段か」が違うので、数字だけを比べると見誤ります。
  • 本体工事費家そのものを建てる工事のお金。基礎・柱・屋根・壁・内装などです。カタログの坪単価は、ふつうこの本体だけの数字です。
  • 間取り部屋の数や配置のこと。「3LDK」は、部屋3つ+リビング・ダイニング・キッチン、という意味です。
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実家はいつ建った?1981年と2000年で、地震への強さが3段階に分かれます

同じ「古い家」でも、1981年と2000年のどちら側かで、大地震の被害ははっきり違いました。

建った時期(建築確認の日) どんな決まりの家か まずやること
1981年5月以前 旧耐震基準 無料診断と、補強・建て替えの比較
1981年6月〜2000年5月 新耐震基準(接合部の決まりは前のまま) 接合部も含めた診断
2000年6月以降 接合部の決まりがはっきりした後 設備や間取りのリノベを軸に

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能登半島地震のあと、建築学会が輪島市・珠洲市・穴水町の木造住宅を1棟ずつ見て回りました。

1981年は「新耐震基準」ができた年です。2000年には、柱と土台をつなぐ金物など「接合部」の決まりがはっきりしました。

読者

うちの実家は1990年築。新耐震だから安心ですよね?

ここ、迷いますよね。能登では1981〜2000年の家のうち、大破まで含めると16.9%が大きく壊れました。

国も、2000年以前の木造はリフォームのついでに接合部を確かめるよう勧めています。

築年はあくまで目安です。年だけで安心と決めず、診断で確かめておきましょう。

なお区切りの日付は、完成日ではなく「建築確認」の日(工事の前に役所の許可が出た日)で見ます。補助によっては着工日で見るので、確認済証や登記簿(法務局で取れる建物の記録)で日付を確かめてください。

要するに、1981年と2000年のどちら側かが、最初の目安です。

耐震診断は無料の自治体もある。補強の前に何をする?

補強か建て替えかを決める前に、まず耐震診断で家の強さを点数にしてもらいます。

補強の前にやるのが耐震診断です。専門家が家を見て、強さを「評点」という点数で出します。1.0未満なら補強が必要な目安で、多くの補助はここが入口です。

自治体(令和8年度) 無料診断の対象 申込の期限
横浜市 2000年5月31日以前に着工した木造(2階建て以下) 令和9年1月29日必着
名古屋市 1981年6月〜2000年5月に着工した木造(先に自分でチェック) 令和9年1月末日まで

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※2026-10-28時点。予算の都合で早く締め切ることがあります。

調べていて驚いたのは、横浜市と名古屋市が1981〜2000年の家まで無料診断を広げていることです。個人的には、1990年代に建った実家なら、まずこれを使わない手はないと思います。

横浜市には、補強工事の補助もあります(令和8年度の一例)。上限は一般の世帯で115万円、住民税が非課税の世帯は155万円です。

ただし補助の対象は、建築士による耐震診断で評点1.0未満と判定された家です。横浜市の無料耐震診断の結果は使えないと明記されています。対象は平成12年5月末日以前に建築確認を得て着工した、2階建て以下の在来軸組(柱とはりで組む一般的な木造)の家。リ・バース60(60歳以上向けの住宅ローン)を使うと上限が下がるので、公式ページで確かめてください。

横浜市の木造住宅の無料耐震診断の案内ページ
横浜市の木造住宅の無料耐震診断の案内ページ(city.yokohama.lg.jp・2026-10-28時点の画面)

名古屋市の無料診断は、申し込む前に「所有者等による検証」を済ませておくのが条件です。

名古屋市の新耐震基準の木造住宅無料耐震診断のページ
名古屋市の新耐震基準の木造住宅無料耐震診断のページ(city.nagoya.jp・2026-10-28時点の画面)

みんなの声

「現時点で特に問題のない住宅なら、リフォームによってあと30~40年は住み続けることができます」

Yahoo!知恵袋の回答(2024年6月)
設計の先生
設計の先生

横浜市は、診断の申込を希望日の1か月以上前にするよう案内しています。予算で早めに締まることもあるので、思い立った月に連絡しておくといいですよ。

要するに、まず診断。点数が出てから補強か建て替えかを考えれば十分です。

そもそも建て替えられる土地?家の前の道路を見ておきましょう

家の前の道が細いと、壊したあと同じようには建てられないことがあります。

建て替えできる土地? 2m接道? はい いいえ 建て替え可 リノベ中心

新しく家を建てるには、敷地が建築基準法の「道路」に2m以上接している必要があります。「接道義務」という決まりです。

昔からある幅4m未満の道(2項道路)でも建てられます。ただし道の中心から2mの範囲には建てられません。そのぶん敷地を下げる「セットバック」が要り、家が少し小さくなります。

たとえるなら、家の前の道は救急車や消防車の通り道。その道がとれない土地には新しく建てられない、という仕組みです。確かめるときは、市区町村の建築指導の窓口で「この土地の前の道路の種別」を聞けば教えてもらえます。

みんなの声

「結局、土地の構造から建て替えは難しいとのことで、リフォームに落ち着きました。」

Yahoo!知恵袋の回答(2025年8月)

要するに、接道の確認は建て替えを考える前の最初の関門です。

総額はいくら?建て替えとフルリノベを同じ物差しで比べる

建て替えもリノベも、家と土地の条件で総額が大きく変わります。同じ項目で見積もりを並べて比べます。

比べる項目 建て替え フルリノベ
工事そのもの 本体工事費+付帯工事費 改修工事費(耐震補強を含むか確認)
壊す・片づける 解体費 一部の撤去費
住む場所 仮住まい・引っ越し2回 工事の範囲しだいで仮住まい
使える補助・減税 解体補助、新築の固定資産税の減額 耐震補助、省エネ補助、耐震改修の減税
役所の手続き 建築確認 大がかりなら建築確認が要ることも

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本体工事費本体工事費家そのものを建てる工事のお金。基礎・柱・屋根・壁・内装などです。カタログの坪単価坪単価建物の値段を広さ(坪)で割ったもの。1坪は約3.3㎡で、畳2枚分くらいです。会社によって「どこまで含めた値段か」が違うので、数字だけを比べると見誤ります。は、ふつうこの本体だけの数字です。は建物そのものの工事、付帯工事費付帯工事費家の外側や準備の工事のお金。水道やガスを引き込む工事、地盤の補強、古い家の解体などです。本体とは別に必要になります。は建物の外側の工事(水道の引き込みや地盤の補強など)のことです。

建て替えの見積もりは、解体費や仮住まい代が入っているかが会社ごとに違います。見積もりで1行ずつ確かめましょう。

リノベの費用は、国の統計に良い物差しがありません。調査のリフォーム平均は小さな工事も含む数字で、フルリノベの目安には使えないんです。

リノベの見積もりに「解体後に追加の可能性あり」と書かれるのは、壁を開けるまで柱や土台の状態が見えないからです。会社の事情というより、そういう工事なんですね。

読者

リノベなら、役所の手続きはいらないですよね?

実は2025年4月から変わりました。木造の戸建てで大がかりなリフォームをするときは、着工前に建築確認が要るようになっています。

家の大きさや工事の中身によっては不要な場合もあります。自分の家の工事が対象になるかは、見積もりの段階で会社に聞いておきましょう。

みんなの声

「理由は「費用総額の見通し」「固定資産税」「あと何年住むか」など考えた結果、リノベーションになりました。」

ブログ(2024年8月)
設計の先生
設計の先生

見積もりを並べるときは、解体・仮住まい・引っ越し・登記まで入っているかを1行ずつ見るといいですよ。抜けている項目が、いちばん大きな差になりがちです。

要するに、建て替えは「総額」、リノベは「どこまで直すか」をそろえて比べます。

あと何年住む?継ぐ人と売る予定で、答えが変わります

住む年数が短めならリノベ、子の代まで住み継ぐなら建て替えが合いやすいです。

向いている人 建て替え 長く住む 継ぐ人あり リノベ 住む年数短め 費用を抑える vs

あなたの家の状況 合いやすい方 理由
親があと10〜20年住む。継ぐ人は未定 リノベ(耐震+段差をなくす工事) 直す範囲を家の状態に合わせて決められる
子世帯が一緒に住む・継ぐ 建て替え 間取りから決め直せ、新築の減税が使える
将来売るかもしれない 建て替え寄り リノベしても登記上の築年は変わらない
前の道が細く、建て替えが難しい リノベ 建て替え自体ができないことがある

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みんなの声

「それは建て替えでしょう。だって、リノベーションしても登記上は前の建物の登記(築年月)ですからね。」

Yahoo!知恵袋の回答(2024年3月)

建て替えると、新築の固定資産税は3年度分が半分になります(認定長期優良住宅は5年度分)。そのあとは本来の額に戻るので、親の年金で払い続けられるかも見ておきましょう。

調べていちばん効くと感じたのは、「あと何年住むか」を家族で数字にすることです。年数が決まると、かけていい金額も自然と決まってきます。

要するに、住む年数と最後に誰が家を持つかを先に決めると、迷いがぐっと減ります。

契約の前にやる順番と、2026年の期限

補助の多くは、契約や着工より前に申し込む決まりです。先に契約すると、補助を受けられないことがあります。

契約までの順番 ¥ 1 2 3 4 5 築年 接道 診断 見積り 契約 費用は要確認

期限(2026-10-28時点) 何の期限か 関係する人
2026年11月16日 みらいエコ住宅2026の予約(遅くとも) 省エネのリノベ
2026年12月28日 横浜市の解体補助の受付終了 横浜市で建て替え
2026年12月31日 親からの住宅資金の贈与が非課税になる期限(贈与の日) 両方
2027年1月29日 横浜市の無料耐震診断の締切(必着) 両方

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省エネのリノベなら、国の「みらいエコ住宅2026事業」が使えます。平成3年までに建てた家は、一番高い基準の工事で上限100万円/戸です。予算の上限に達した時点で終わるので、見積もりの段階で会社に使えるか聞いておきましょう。

みらいエコ住宅2026事業のリフォームの対象要件ページを見る(mirai-eco2026.mlit.go.jp)

親からお金を出してもらうなら、贈与税の非課税枠があります。省エネ等の住宅なら1,000万円まで、それ以外は500万円までです。

耐震改修をした場合の減税もあります(横浜市の案内より)。対象になる家の年代は、税の種類で違います。

  • 所得税:昭和56年5月31日以前の家を、評点1.0以上に改修した場合。補助を引いた工事費の10%を、最大25万円まで差し引ける
  • 固定資産税:昭和57年1月1日以前からある家。工事費50万円超なら、翌年度分が半分(120㎡分まで)。完了後3か月以内に申告

横浜市では、申告に使う証明書が出るのは市の補助を使った場合です。

建て替えたあとに住宅ローンを組むなら、住宅ローン控除住宅ローン控除住宅ローンを組んで家を買うと、年末のローン残高に応じて、所得税などが一定の期間安くなる制度です。(年末のローン残高に応じて税金が戻る仕組み)も使えます。令和12年12月31日の入居まで延びています。税金の細かい判断は、税務署や税理士に相談してください。

設計の先生
設計の先生

横浜市の解体補助は、工事の契約や着手より前に交付決定が必要です。どの補助も「契約は申請のあと」と覚えておくといいですよ。

要するに、申請してから契約。この順番だけ守れば、取りこぼしは減らせます。

よくある質問

Q. 1990年築の実家です。新耐震なら診断はいりませんか?

A. 受けておくと安心です。国も、2000年以前の木造は接合部を確かめるよう勧めています。横浜市や名古屋市のように、1981〜2000年の家まで無料で診てくれる自治体もあります。

Q. 耐震診断はいくらかかりますか?

A. 横浜市や名古屋市のように、無料の自治体があります。ただ対象の年や構造、申込の期限は自治体で違うので、市区町村の公式ページで確かめてください。

Q. 建て替えると固定資産税は上がりますか?

A. 新しい家は評価が上がるので、税額も上がりやすいです。新築の減額で最初の3年度分(長期優良住宅は5年度分)は半分になりますが、その後は本来の額に戻ります。

この記事のまとめ

  • 1981年と2000年のどちら側に建ったかで、大地震の被害ははっきり違った
  • 新耐震でも2000年より前の家は、接合部の確認が勧められている
  • 家の前の道が細いと、建て替え自体ができないことがある
  • 補助は「申請してから契約」。期限は自治体と年度で変わる

次にやること

① 確認済証か登記簿で、実家が建った日を確かめる
→ ② 市区町村に電話して、無料耐震診断と前の道路の種別を聞く
→ ③ 診断の点数が出たら、建て替えとリノベの見積もりを同じ条件で1つずつ取る

診断の費用や対象は自治体で違うので、まずお住まいの市区町村に確かめてみてください。数字がそろってから、ゆっくり家族で決めれば大丈夫です。

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